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朝鮮日報 記事入力 : 2013/04/19 09:31
http://www.chosunonline.com/site/data/html_dir/2013/04/19/2013041900558.html
韓国自動車産業に暗雲、生産が減少
欧州自動車工業会(ACEA)が17日に発表した「3月の自動車販売動向」によると、現代自動車の販売は前年同月比10.3%減少したという。
欧州経済危機のあおりで海外の完成車メーカーが2桁の販売減を続ける中、現代自は今年1月(2.2%減)を除き着実に販売を伸ばしていたが、先月は2桁の減少を記録。
米国市場では、現代自と傘下の起亜自動車のシェアが2011年の8.9%から今年は7.9%に落ち込み、3年前の水準に後退した。
不振は海外販売だけではない。
韓国では自動車の生産台数そのものが減少し始めている。
国内生産台数は、10年は前年比21.6%、11年は同9.1%それぞれ増加したが、昨年には同2.1%の減少に転じた。
今年は状況がさらに悪化している。1月は前年同月比23.0%増加したが、2月には同19.8%減少し、3月も同13.1%減った。
1-3月期では前年同期比5.2%の減となる。欧州の不況に伴う輸出の減少、週末の特別勤務などをめぐる労使の対立、生産コストの増加が原因だ。
こうした状況から、製造業で生産誘発・雇用効果が特に大きい自動車・部品産業に暗雲が垂れ込めている。
自動車産業が韓国経済に占める割合は膨大だ。
製造業全体の生産額の11.4%(11年基準で171兆ウォン=約15兆円)を占め、従事者は175万人に達する。完成車メーカーの生産減は部品メーカーへの発注減少、工場稼働率の低下、従業員のリストラにつながり、最終的に景気の低迷を招く可能性が高い。
すでにルノーサムスンと韓国GMは昨年に希望退職者を募り、計1140人余りを対象に構造調整を行った。今年に入り、注文量が30%以上減った部品メーカーもある。
競合国の様子は全く異なる。
08年の金融危機以降、不振に陥っていた米国の自動車メーカー、11年3月の東日本巨大地震で打撃を受けた日本の自動車メーカーは、いずれも売上高を10%以上伸ばしている。
自動車生産台数が世界5位の韓国だけが後退しているというわけだ。
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朝鮮日報 記事入力 : 2013/04/19 09:39
http://www.chosunonline.com/site/data/html_dir/2013/04/19/2013041900603.html
韓国自動車産業、生産設備の余剰問題が深刻に

ルノーサムスンは今年末、小型のスポーツタイプ多目的車(SUV)「QM3」を韓国で発売するが、国産車ではない。
ルノーサムスン初の輸入車だ。スペインのバラドリッド工場で生産し、欧州では「キャプチャー」という名前で販売される予定だ。
韓国GMが過去に一部の高級スポーツカーを海外から輸入したことはあるが、韓国に生産拠点を置くメーカーが2000万-3000万ウォン(約175万-263万円)台の大衆車を輸入、販売するのは初めてだ。
韓国で生産余力がないわけではない。
親会社の仏ルノーがこの車種を韓国で生産せず、欧州から輸入した方が商売になるとの結論を下したからだ。
ルノーサムスンの韓国唯一の工場である釜山新湖洞工場は、2000年に年産30万台規模で設計された。
現代・起亜自が1本の生産ラインで単一車種しか生産しないのとは異なり、最新式の混流生産システムを導入し、1本のラインで最大8車種を生産できるほど、韓国の自動車工場の中でも優れた競争力を備えている。
しかし、生産台数は2011年の27万台をピークに激減し、昨年には半分の15万4000台余りを生産したにとどまった。
遊休設備を利用して、日産向けにSUV「ローグ」の生産を行ったが、それでも設備の20%が遊休状態だ。
その上、ルノーが中国の東風汽車と合弁会社を設立すれば、中国に生産需要を奪われる可能性がある。
生産設備が余っているのはルノーサムスンだけではない。
韓国GMは年産90万台規模の工場で、昨年は80万台を生産するにとどまった。
生産台数全体の20%を占める準中型のシボレー・クルーズの生産をドイツ、中国、インドに奪われ、来年以降は生産台数がさらに減少すると予想される。
GMはほかの車種のマイナーチェンジモデルの生産を行うと約束したが、群山、富平両工場の従業員は懸念をぬぐい去れずにいる。
100%韓国資本の自動車メーカーとして残った現代・起亜自も、今後は国内生産の減少を容認する構えだ。
鄭夢九(チョン・モング)会長は最近
「労組のストライキや特別勤務拒否で減った生産分を無理に国内で埋める必要はない。
海外工場を活用すべきだ」
と指示した。
昨年の同社の生産能力は約353万5000台だが、実際の生産台数は約345万4000台で、2.3%の余剰生産能力が生じ始めた。
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朝鮮日報 記事入力 : 2013/04/19 09:32
http://www.chosunonline.com/site/data/html_dir/2013/04/19/2013041900574.html
韓国の自動車部品メーカー、稼働率低下で危機
釜山郊外の慶尚南道金海市にある自動車用プラスチック内装材メーカーA社では、20本の生産ラインのうち、8本だけを稼働していた。
同社はルノーサムスンの下請け会社で、成形機からドアなどが打ち出される音が響いていたが、ラインの中間には照明が消えている部分があり、沈滞したムードが漂っていた。
同社は投資を惜しまない姿勢が評価され「優秀下請け企業」に選ばれたが、最新式の実験設備は稼働していなかった。
同社は2011年には600億ウォン(約53億円)以上の売り上げがあったが、昨年は3分の2に減少した。
ピーク時に200人以上いた従業員も160人に削減した。
経営者は
「2年前に100億ウォン(約9億円)以上を投資し、新車専用ラインを設置したが、そのラインは遊休状態だ。
周囲にある工場10カ所も状況は似ている」
と話した。
釜山市海雲台区松亭洞のノクサン産業団地で自動車用パイプ類を生産しているB社の代表は
「タイに工場を設置するため、用地を探している」
と説明した。
同社は現代・起亜自動車、ルノーサムスン自動車、日本の完成車メーカーに納品しているが、最近のような低い稼働率では、上昇する人件費に耐えられないと判断したという。
同代表は
「従業員のレベルや熟練度が高い韓国の工場を閉鎖することはないが、今後の受注増分は海外で生産せざるを得ないのではないか」
と語った。
■減産・人員削減の恐怖
ルノーサムスンと韓国GMは昨年、希望退職を受け付け、約1140人を削減した。
国内外で新車需要が減少したことが主因だったが、韓国の生産競争力がますます低下すると親会社が判断し、生産を徐々に新興国にシフトし始めたことも一因だ。
慢性的な労使問題も無視できない。
業界最大手の現代・起亜自の労組が昼間連続2交代制の導入をめぐり対立して、3月から6週間にわたり、週末の工場稼働がストップした。
このため、同社の生産台数は約5万台減り、その影響が1次・2次下請けの部品メーカーに及んでいる。
ルノーサムスンの生産は、昨年に続き今年も前年同期比で30-40%落ち込み、政府に雇用維持支援金を申請するほどで、状況が悪化する下請け企業が続出した。
下請け企業の経営者は先週、ルノーサムスンのフランソア・プロボ社長を釜山に招き、苦境を訴える懇談会を開いた。
現代自の1次・2次下請け業者の代表団も18日、蔚山工場を訪ね、ムン・ヨンムン労組委員長と会談した。
下請け会社代表団のイ・ヨンソプ会長は
「今年に入り、売り上げが平均で15-20%落ち込んだ。
現代自が夜間勤務をなくし、下請け企業も同じパターンで勤務体制を組んで雇用を確保したが、売り上げが減少し、経営が難しい」
とし、特別勤務体制の再開を求めた。
■韓国は新興国で生産コスト最高
専門家が国内外の新車需要減少、労働時間の見直しによる影響よりも根本的な脅威とみているのが、韓国の自動車生産競争力の低下だ。
ゼネラルモーターズ(GM)のティム・リー新興国担当社長は今年2月に韓国を訪れ、労組と会談した席上
「最近3年間で1台当たりの生産コストが30%以上増加し、人件費が『高コスト国家』並みになった」
と指摘した。
GMの新興国の生産拠点では、韓国の生産コストがオーストラリアを抜いたという。
来韓したルノー・グループのカルロス・タバレス副会長も18日、記者懇談会で
「(生産台数を減らさないと明言するなど)安心させてほしいという要請を受けるが、それよりも真実を話したい。
重要なのは価格競争力だ。
競争力さえ備えれば、中国という巨大な需要国がそばにあることが脅威ではなくチャンスになる」
と指摘した。
■完成車3社の赤字深刻化も
昨年そろって赤字を計上した韓国GM、ルノーサムスン、双竜自動車の3社は、このまま推移すれば、今年はさらに業績が悪化する懸念がある。
韓国GMは昨年増収を果たしたが、賃金訴訟の費用などで3402億ウォン(約298億円)の赤字に転落。
ルノーサムスンは1721億ウォン(約151億円)、双竜自は990億ウォン(約89億円)の営業損失を出した。
現代・起亜自も海外の好調で昨年は12兆ウォン(約1兆500億円)に迫る営業利益を上げたが、今年は事情が完全に変わった。
証券業界では、現代・起亜自の収益が今年第1四半期(1-3月)に10%近く減少するとみている。
18日のソウル株式市場では、現代自の株価が1年半ぶりに18万ウォン(約1万5800円)台まで下落した。
産業研究院主力産業チームのイ・ハング博士は
「完成車メーカーがせきをすれば、部品メーカーはインフルエンザにかかる。
苦しい状況の部品メーカーが破綻しないよう、政府による対策が求められる」
と指摘した。
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朝鮮日報 記事入力 : 2013/04/19 09:41
http://www.chosunonline.com/site/data/html_dir/2013/04/19/2013041900613.html
日米の自動車メーカー、世界市場で復活
韓国の自動車メーカーが世界市場で競合する日本、米国のメーカーが復活を遂げている。
言い換えれば、韓国メーカーの世界市場での競争環境がさらに悪化していることになる。
米国市場では、2008年の世界的な金融危機による影響を受けたメーカーが復活を見せている。
ゼネラル・モーターズ(GM)は米国市場で1-3月の販売が前年同期比9%(約4万6000台)伸びた。
フォードは9%、クライスラーも8%の販売増を記録し、本格的な回復局面に入ったとの見方が有力だ。
日本メーカーも同様だ。
トヨタが8%(約4万2000台)増、ホンダが5%(約1万8000台)増だった。
これに対し、現代自は横ばい、起亜自は8%減だった。
米国メーカーは金融危機以降、人件費など生産コストを大きく削減。工場別の生産シフトも自由になった。
トヨタは高齢の従業員を退職させ、組織の若返りを図り、体質改善に努めた。
一時は燃費で現代・起亜自に抜かれたが、最近再逆転した。
日本メーカーは円安も追い風になり、さらに攻撃的に市場を攻略するとみられる。
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【迷走する韓国 】
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